なんとなく時間が流れていた。
身体の異変はひどく外出するのも苦になっていた。
普段の生活をしているだけなのにかなりの負担があった。
突然、力が入らなくなって倒れてしまう。
その時は受け身を取ることができない。
地面に顔から落ちてけがをしたこともある。
手をつくことすらできないから。
さらにその状態で立ち上がることも出来ない。
周囲の人たちの目は冷たく・・・僕を避ける。
要するにアブナイ人、危険な人として警戒されているんだ。
どうすることもできなかった・・・
原因も分からずさまよっていた・・・・・
そんな時に心をいやしてくれたものがハムだった。
変かもしれないけどそれが心の支えになった。
僕が身捨ててしまえばたぶん死んでしまうであろう小さな存在。
だけど精一杯生きようとしているんだと思えた。
自分が情けなく、くやしかった。
何もせずに悲観ばかりしていた自分。
僕は自分自身を見失っていたことに今更ながら気がついた。
その日から本当の戦いが始まった。
自分自身を冷静に観察し、身体に出る症状を必死にまとめた。
医学書を読んだり、インターネットで病気について調べた。
もともと全くと言っていいほど知識のない分野でわからないことだらけだった。
自分の症状に近いもの・・・それだけを延々と探した。
異変が出てから2年。・・・・・・・ついに見つけた。